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カロナールとロキソニンの違いや併用|頭痛や生理痛、解熱に向いているのは

同じ解熱鎮痛薬に分類されるカロナールとロキソニンについて、その違いや併用の可否、頭痛、生理痛、解熱など、それぞれの症状に向いているものを確認していきます。

カロナールとロキソニンの違い

カロナールとロキソニンの違いについて、いくつかの観点から見ていきたいと思います。

薬の分類の違い

カロナールとロキソニンの違いとして、まず挙げられるのが分類の違いです。

ロキソニンをはじめとしたほとんどの解熱鎮痛剤はNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)と呼ばれるグループに分類され、シクロオキシゲナーゼ(COX)と呼ばれる酵素を阻害することで効果を発揮します。

一方、カロナールは厳密にはこのNSAIDsには分類されず、独自の作用機序を持って解熱や痛みを止める効果を発揮します。NSAIDsが持つ抗炎症作用に関しては、カロナールはほとんどないとされています(カロナール インタビューフォーム)。

適応症の違い

ほとんど同じ目的で使われると思われているカロナールとロキソニンですが、適応症も厳密には異なります。

それぞれの「くすりのしおり」を見ていきましょう。

まずはカロナールについて。

通常、頭痛、腰痛、歯痛、変形性関節症などの鎮痛、急性上気道炎、小児科領域の解熱・鎮痛などに用いられます。

カロナール錠200 くすりのしおり

つづいてロキソニンについて。

通常、関節リウマチ・変形性関節症ほか手術後や外傷後並びに抜歯後の鎮痛・消炎、急性上気道炎の解熱・鎮痛に用いられます。

ロキソニン錠60mg くすりのしおり

上記のように、厳密にみると、カロナールとロキソニンは適応症が異なっています。

カロナールは頭痛をはじめとした痛み、風邪を含む上気道炎、そして小児に使用できることが明記されているのがカロナールです。

ロキソニンは抜歯後などの鎮痛・消炎、そしてカロナールと同じく上気道炎の症状に対してです。

ロキソニンは頭痛や生理痛には使えない? 

カロナールは医療従事者向けの薬の説明書である「添付文書」において、効能効果として「頭痛」や「月経痛」が明記されており、頭痛や生理痛にもよく使用されます(カロナール錠 添付文書)。

一方、処方薬のロキソニンにおいては、頭痛や生理痛の記載はありません(ロキソニン錠60mg 添付文書)。風邪など上気道炎に伴う頭痛や痛みであれば、「急性上気道炎の鎮痛目的」と言えますが、処方薬のロキソニンに関しては、明確に頭痛や生理痛に使って良いと言い切れない面があります。

しかし、その作用機序から頭痛や生理痛にも効果はないとは考えにくく、実際に市販薬のロキソニンSに関しては、効能効果として「頭痛」、「月経痛(生理痛)」の記載があります。

この辺の解釈は難しいところですが、処方薬のロキソニンを少なくとも医師の指示がなく、自己判断で頭痛や生理痛に使うのは好ましくないと言えるかもしれません。逆に市販薬のロキソニンSに関してはそれらの目的で使用されることが想定されているため、必要であれば使用して問題ないでしょう。

用法用量の違い

カロナールとロキソニンでは用量に大きな違いがあります。

ロキソニンは基本的に1回1錠であり、医師の指示によりますが、痛み止めとして1回2錠まで使うケースもあります(ロキソニン錠60mg くすりのしおり)。

一方、カロナールは錠剤だけでも成分量が異なる規格が3種類あり、錠剤の規格によって使用する錠数が異なる他、症状によっても使用できる錠数が異なってきます。また、小児の場合では体重によっても使用する量が異なってきます。医師の指示によりますが、カロナール200を痛みに使用する場合においては、1日総量として20錠までが限度となり(カロナール錠200 くすりのしおり)、ロキソニンと違って用量の幅がかなり広くなります。

カロナールとロキソニン|頭痛、生理痛、解熱、症状別に向いているのは

カロナールとロキソニンはいずれも様々な痛みや、発熱などの症状に対して効果が期待できる薬です。

一般的な傾向としては、カロナールは解熱剤で用いられるケースが多く、痛み止めとして使用する場合は高用量で用いるケースが多いです。ただし、軽い頭痛や生理痛などでは高用量でなくても十分な効果が期待できます。

ロキソニンに関してはカロナールと異なり、高い抗炎症作用も期待でき、解熱剤としてよりは痛み止めとして用いられるケースが多いでしょう。腰痛や肩こり、歯痛などではロキソニンの方が用いられるケースが多い印象です。

ただし、どのような症状使用するかについては、処方薬はあくまで医師の指示通りに使用する必要があります。医師は患者さんの状態を見た上で適切な薬を選択しているため、自分の希望と異なった薬が処方された場合でも、医師に何らかの考えがある可能性があるため、指示された薬を使うのが安全と言えます。

カロナールとロキソニン併用はできる?

カロナールとロキソニンの併用は一般的とは言えません。

絶対に併用できな組み合わせではありませんが、原則はどちらか片方の使用と考えておきましょう。

ただし、医師によっては、カロナールを1日3回、痛みが強い時はロキソニンを頓服で使用、といった処方をするケースはあります。

上記のように、医師からの処方による指示であれば、併用しても良いと言えるでしょう。

しかし、別々の医師が、併用薬を把握しないままそれぞれを処方したようなケースでは、併用するのは危険です。併用する場合はあくまで医師の指示があった場合のみとしましょう。

カロナールとロキソニン|薬剤師の立場からの意見

最後に薬剤師の立場からカロナールとロキソニンについての意見を述べさせていただきます。

カロナールは、以前は効果が弱い薬として認識されていましたが、現在は高用量を使用することで痛み止めとしてもロキソニンと同程度の効果を得られることがわかっており、近年また使用される頻度が高くなっている薬です。

ロキソニンに関しても新たな重大な副作用として「小腸・大腸の狭窄・閉塞」の追加があったりしましたが、危険性は決して高い薬ではなく、現在も最も処方される解熱鎮痛剤の一つです。

共通して言えることは、処方薬であるため、どちらも医師の指示通りに使用することが大切であり、安全かつ高い効果を発揮するために、正しく使用するように心がけましょう。

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