解熱鎮痛薬のカロナール(成分名:アセトアミノフェン)について、効果発現時間と効果持続時間、使用間隔について確認していきます。
カロナールはどれくらいで効き始めるか
カロナールは比較的、即効性の作用がある薬と言えます。
カロナールの解熱鎮痛効果が実感できるまでの時間として、歯科領域における計32例の患者さんに、痛みに対して使用した結果があります。
その結果では、効果発現時間は12例で15分(37.5%)、22例で30分(68.8%)、28例で60分(87.5%)という結果が得られています(カロナール錠 添付文書)。
この内容から、カロナールは特に痛みに対して、速ければ15〜30分以内、遅くても80%以上の患者さんで60分以内には効果が実感できると解釈できます。
カロナールの効果はどのくらい持続するか
カロナールの効果持続時間はあまり長い方ではありません。
こちらも歯科領域における計32例の患者さんに、痛みに対して使用した結果があります。
その結果は、痛みの再発がみられた患者さんは48%で、再発時間から推測すると鎮痛効果は2~6時間持続していると考えられる、という内容です。
短ければ2時間程度で痛みが再発しており、長くても6時間という点から、作用時間は数時間と考えられる薬です。少なくとも、1回飲むと一日中効果が続く、という種類の薬ではありません。
もし、医師からの処方の指示が1日3回の使用であれば、指示通りに1日3回使ったほうが効果が切れずに持続するでしょう。
カロナールはどのくらい間隔を空けて使えば良いか
カロナールを連続して使用する際に、空けるべき時間の間隔については、患者さん向けの薬の説明書にあたる、「くすりのしおり」を参照するようにしましょう。
くすりのしおりでは、使用する間隔の記載として「服用間隔は4〜6時間以上」という内容があります(カロナール錠200 くすりのしおり)。
この服用間隔は前述のカロナールの効果持続時間からも妥当な時間間隔と言える内容です。
最低限4時間以上の間隔、できれば6時間程度の間隔をみて使用するようにしましょう。
コカールやアセトアミノフェン製剤も同様の効果時間、使用間隔を
今回は主にカロナールについて焦点を当てていますが、同じアセトアミノフェンの成分を含む飲み薬、コカールや各種アセトアミノフェン製剤の飲み薬でも同じ内容が当てはまります。
コカールや各種アセトアミノフェン製剤の飲み薬を使用する際も、同様の注意をするようにしましょう。
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