アンヒバ坐剤に関して、体重ごとの使用量や、使用間隔、使用期限や保管などについて確認していきます。
アンヒバ坐剤の特徴と体重ごとの使用量
アンヒバ坐剤はアセトアミノフェンを成分として解熱鎮痛の座薬であり、通常、小児の解熱・鎮痛に用いられます(アンヒバ坐剤小児用100mg くすりのしおり)。
体重ごとの使用量としては、患者さん向けの薬の説明書である、「くすりのしおり」を引用すると、「通常、乳児、幼児および小児は1回体重1kgあたり主成分として10〜15mgを直腸内に挿入します。」とあり、1kgあたり、10〜15mgが適正な使用量となります。
体重ごとの目安は以下の通りです(アンヒバ坐剤 添付文書)。
アンヒバには3種類の座薬(50mg、100mg、200mg)があるので、該当するものと照らしあわせる必要があります。
体重 | 50mg坐剤 | 100mg坐剤 | 200mg坐剤 | アセトアミノフェン量 |
5kg | 1〜1.5個 | 0.5個 | – | 50〜75mg |
10kg | 2〜3個 | 1〜1.5個 | 0.5個 | 100〜150mg |
20kg | – | 2〜3個 | 1〜1.5個 | 200〜300mg |
30kg | – | – | 1.5〜2個 | 300〜450mg |
ただし、上記はあくまで使用量の目安です。
実際には処方した医師の指示した量を使うようにしましょう。
アンヒバ坐剤の使用間隔
アンヒバ坐剤は4〜6時間の使用間隔を空ける必要があります。
この点は、患者さん向けの薬の説明書である「くすりのしおり」にも明記されています(アンヒバ坐剤小児用100mg くすりのしおり)。
また、実際には、医師よりさらに長い間隔を指示されている場合(例えば8時間以上など)、その指示に従うのがより安全と言えるでしょう。
アンヒバは非常に安全な薬の一つですが、それでも不正確な使用をすると、副作用が出やすくなったり、肝臓に負担がかかったするので、十分に注意しましょう。
また、アンヒバは原則として長期の使用はしません。通常は5日以内に限るため、症状がよくなならい場合は、再度医師の受診等を考えましょう。
アンヒバ坐剤の保管方法や使用期限は
アンヒバ坐剤の保管方法は「冷暗所保存」とされています。
具体的には冷蔵庫などで保管するのが良いでしょう(アンヒバ坐剤小児用100mg くすりのしおり)。
また、アンヒバの使用期限は、製造から3〜5年とされています。
通常、薬局では1〜2年程度は期限に余裕がある状態で患者さんにわたすケースが多いですが、正確な期限を知っておきたい場合は、薬をもらうときに予め聞いておくのが良いでしょう。
使用期限:
アンヒバ坐剤小児用 50mg:製造後 3 年(外箱に表示)
アンヒバ坐剤小児用 100mg,アンヒバ坐剤小児用 200mg:製造後 5 年(外箱に表示)
アンヒバ坐剤について薬剤師の視点から
アンヒバ坐剤は小児向けの解熱鎮痛剤として非常に優れている薬の一つです。
成分はアセトアミノフェンという非常に安全性も高いことが確認されているものであり、普通に使う分には副作用の心配などはあまりありません。
ただし、使用する量が体重ごとに異なる点や、使用間隔を4〜6時間程度は空ける点、また、原則として5日以内の使用にとどめるなど、注意するべき点もあります。
安全性は高いものの、薬であるということを十分に理解し、正しい使い方で効果的に使いましょう。
コメント